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鵜飼 重治
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR '91), 0 Pages, 1991/00
FBRの高度化に対応した高性能炉心材料の動燃事業団における開発経緯、およびその材料特性についてまとめた。実験炉「常陽」におけるSUS316鋼の照射実績から、P, B, TiおよびNb量を最適化した、原型炉「もんじゅ」用被覆管材料PNC316を開発した。さらに、実証炉の使用条件を満足する高温強度・耐スエリング性の優れた改良オーステナイト鋼;PNC1520の開発を完了し照射試験により炉心材料特性の確証を現在実施中である。実用炉炉心材料候補材として、新たに開発した改良フェライト/マルチンサイト鋼;PNC-FMSのラッパー管への適用の検討と、被覆管材料としてさらに高温強度・耐スエリング性を改善すべく酸化物分散強化(ODS)フェライト鋼、高Ni鋼の開発を実施している。
相澤 清人
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR '91), Vol.2, 17-4 Pages, 1991/00
高速増殖炉に実用化を図るためには、プラントのシンプル化を通じ一層の経済性向上を目指し、合理的な安全設計・安全評価の基準整備を図っていくことが重要である。ここでは、我が国における実用化を目指した安全基準類整備活動について現状をレビューすることとし、主に原安協の「高速炉安全性調査専門委員会」、「高速炉安全基準調査専門委員会」、並びに原子力安全委員会の「原子力施設等安全研究専門部会・FBR検討会」での成果をとりまとめた。構成はI.序、II.主要な安全課題、III.関連する安全研究計画、IV.実証炉のための安全設計方針、V.実証炉のための安全評価方針、VI.まとめとなっている。
和田 雄作; 吉田 英一; 小林 十思美; 青砥 紀身
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
高速炉構造用SUS316の最適成分(C,N,P)の検討結果を示し、選定された成分に基づいて製造された316Fr鋼のクリープ試験結果をベースに、既存の同じ成分範囲のデータを含めて評価を実施したクリープ特性の定式化を続いて論じた。その上で、クリープ特性と疲労特性といった基本的な材料特性に基づいて316FR鋼のクリープ疲労特性を推定し、現状短時間試験が中心ではあるが、試験データとの比較によりSUS304に適用した評価手法が適用出来る見通しであることを示した。 そて、30万時のプラント寿命に対し、316FR鋼の優位性を具体的に明らかにした。また、この優位性を実用で活かす上で溶接部特性の向上が重要なポイントであることを溶接部クリープ疲労試験データをベースに具体的に示すことが出来た。中性子照射効果とナトリウム環境効果についても論じ、316FR鋼の優位性に影響を与えるような効果はないことが期待出来る
白方 敬章; 石川 真; 池上 哲雄; 貝瀬 興一郎*; 白川 正広*; 日比 宏基*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
我が国における大型FBR炉心開発の実績と現状をまとめた。まず、大型FBR炉心開発の当面の具体的目標を5項目に整理した。炉心概念は2領域均質炉心が主流であるが、その改良としていわゆる回字型炉心、中空燃料炉心、中性子照射量平坦化炉心などが提案されている。また、径方向および軸方向非均質炉心が提案されている。JUPITER実験の結果、内部ブランケットが30%もある径方向非均質炉心は出力分布が摂動により敏感に変動するため、運転制御上問題がある。と判断された。一方、軸方向非均質炉心は内部ブランケット割合が少なく、出力平坦化が損なわれないため、制御上の成立性が見込めると判断された。現状の核設計解析法は、反応率、制御棒反応度に対してD/E(計算/実験)に空間依存性が現れ、またブランケット内で著しく過小評価することが分かった。また、この手法による大型炉心設計の核設計精度は、系統誤差がある
渡辺 兼秀; 三木 哲志; 遠藤 昭; 姫野 嘉昭
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
本論文は、自律型原子力プラント用運転制御システム概念研究の成果をまとめたものである。同プラントは運転員の役割を人工知能で代替することによりヒューマンエラーを減少させ、信頼性・安全性を向上させることを目的としている。運転制御システムは上記代替機能を果たすために不可欠であり、実用化のためには数多くの研究課題が残されている。ここでは、まず本システムの概念、構成、機能について検討し、基本構成として階層型分散強調システムを選択した。次に、システムを実現するために必要な要素技術である知識ベース、推論機構、ニュートラルネットワーク、ファジィ制御、分散システム等に関する研究の現状を示している。さらに、これらの研究成果を検証するたに現在開発中のビルディングブロック型のシミュレータについて述べている。
加納 茂機; 吉田 英一; 平川 康; 井上 賢紀; 野村 茂雄; 木村 好男
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
本件はフロンティア材料研究として実施している新材料の創製に関する研究の現状と成果についてFR'91で報告するものである。発表の内容は以下の通りである。高速炉の高温化が期待されるニューセラミックスについて550&650、1000&4000hのナトリウム中腐食試験及び詳細な特性評価により、腐食の挙動及び機構を明らかにし、耐腐食性向上のための方策(粒界の組織構造制御)を得た。材料設計、製造プロセス検討及び試作材の特性評価を行い、中性子及び線の混合比、エネルギー等に応じ自在な成分素を有し、かつ耐熱性を有した高性能しゃへい材を製造した。高性能熱応力緩和材用傾斜機能材及び高性能制御材用B4Cサーメット等の材料設計、製造プロセス検討の現状を報告する。
鵜飼 重治; 野村 茂雄; 鹿倉 栄; 桂川 正巳
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
EBR-IIにおいて日米共同で実施している破損燃料の継続照射試験(RBCB)で得られた成果の要約を記した。1981年から1986年の間で実施したPhase-I試験では、SUS316とD9被覆管から成る外径5.84mmの酸化物燃料ピンのRBCB試験を実施し、カバーガス信号とDN信号により破損検知とその後の継続運転中の状態診断が十分可能であることが示された。また、通常運転下では一次冷却材の汚染を引きおこすことなく、長期間の破損後継続運転が安全に実施できる可能性が示された。また1987年から1993年までの間で実施しているPhase-II試験では、外径7.5mmの太径ピンのRBCR試験であり、破損ピンのオンライン診断とPTM及び燃料放出の定量化を行うものである。
鹿倉 栄; 桂川 正巳; 鹿倉 栄; 岩永 繁; 柴原 格; 野村 茂雄
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
約20年間にわたって実施してきた「もんじゅ」燃料をはじめとする高速炉用燃料・材料開発に係わるR&D成果をレビューし、「常陽」等を利用した多用な照射試験や「常陽」ドライバー燃料の大量な照射挙動データにより原型炉用燃料・材料の挙動についての理解、設計や解析手法の改善が図られたこと、また、これらの知見・経験をベースに、軽水炉と競合し得る経済性、安全性を有する大型炉開発に向けてのR&Dに積極的、意欲的に取り組んでいることを述べる。
野村 茂雄; 鹿倉 栄; 鵜飼 重治; 瀬下 一郎; 原田 誠; 柴原 格
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
LMFBRの長寿命炉心材料開発をこれまでPN実施してきた。原型炉"もんじゅ"にはPNC316、大型炉にはPNC1520を開発した。PNC1520はPNC316の材料開発の知見を反映して開発できた炉心材料であり、PNC316と比べ高温強度、耐スエリング性に優れている。 FBR炉心材料のより高い信頼性、長寿命化を達成するため、高強度フェライト/マルテンサイト鋼PNC-FMS、酸化物分散強化型フェライト鋼PNC-ODSを開発している。PNC-FMSは長寿命ラッパ管用用、PNC-ODSは高性能被覆管用としての利用をめざしている。PNC-ODSでは被覆管製造工程における金属組織の制御法を解決する必要る。
鹿倉 栄; 桂川 正巳; 鹿倉 栄
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
日米協同で実施しているEBR-II炉運転時過渡試験(TOP試験)の成果と現状を述べたものである。Phase-I試験では"もんじゅ"用被覆管材を含むSUS316系の被覆管を使ったMOX燃料の過渡過出力試験を実施し、運転過渡時におけるMOX燃料の高い信頼性を実証した。Phase-II試験ではPNC開発の高性能被覆管(PNC1520、PNC-FMS、PNC-ODS)燃料による過渡過出力試験を実施する計画である。
鹿倉 栄; 長井 修一朗; 溝尾 宣辰
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
LMFBRの実用化に向けて燃料の研究開発が行われており、MOX燃料が最も実現可能な燃料と考えられるが、炭化物、窒化物燃料は核的、熱的に優れた特性をもち、プラントのコンパクト化、発電コストの低減化の可能性を持っている。原研ではこれら新型燃料の研究を1974年から開始し、製造技術、燃料特性の研究を続けている。JRR-2及びJMTRを使用した照射試験が1983年から実施され、実用燃料試験室におけるPIEにより照射データが得られつつある。一方高速炉における照射試験は1989年から動燃・原研共同研究により「常陽」照射試験計画がスタートした。照射はB型特燃の1つのコンパートメントに3本の太径燃料ピン(炭化物体、窒化物2本)を装荷し、1993年に開始される予定であり、現在準備が進められている。
白方 敬章; 大谷 暢夫; 鈴木 惣十; 池上 哲雄; 竹村 守雄*; 鈴置 善郎
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
我が国における大型FBR開発のための遮蔽開発の実績と現状をまとめた。まず大型FBRプラント設計における放射線遮蔽の観点からの要求を5項目に整理し、またそれらの遮蔽概念への反映を考察した。次に、現状の遮蔽設計解析法を紹介し、またその精度を「常陽」、FFTF炉遮蔽特性およびJASPER実験の解析により検証した。そして、その設計解析法を大型FBRプラント設計の遮蔽設計解析に適用し、遮蔽設計精度を評価した。その結果、現状精度は放射線強度1桁に適用し、遮蔽設計精度を評価した。その結果、現状精度は放射線強度1桁減衰あたり20%であることがわかった。また、設計解析法の精度を向上させることにより、炉心まわり径方向遮蔽体1列分に相当する裕度削減の可能性があることがわかった。さらに、遮蔽設計のプラント設計への係わり、および遮蔽設計の合理化の見通しをまとめた。
若林 利男; 水野 朋保; 大久保 良幸; 鹿倉 栄; 山下 芳興
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
実用化段階のFBRプラントとして、炉心燃料取出平均燃焼度20万Mwd/t、増殖比1.2を達成する1500MWe MOX大型炉の炉心概念について、炉心核特性、熱特性、燃料健全性の観点から検討した。これらの目標を達成する炉心概念としては、炉心高さ80cm、ピン径8.5mm、燃料集合体当たりのピン本数331本の高燃料体積比炉心が有効であることが分った。しかし、熱的及び燃料健全性上の課題も多く、特に炉心材料の開発が不可欠である。高性能炉心開発に必要な炉心燃料材料に関する研究開発課題を摘出し、R&D計画を示した。
森 久起; 平尾 和則; 小野 清
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
燃料サイクル諸量をもとにして炉型と燃料サイクル戦略の導入戦略について検討を行った。検討の基本前提となる原子力発電設備容量は人口、GNPなどの指標から予測した。 評価・解析に当たってはプルトニウムを効果的に用いるとともに、核不拡散のため国内でのプルトニウム貯蔵量を極力削減することとした。FBRの導入については、2010年および2030年実用化の2つに対して、シナリオを評価した。この結果、両シナリオともプルトニウム貯蔵量を極力小さくできるが、天然ウラン累積需量の観点からは2010年実用化シナリオの方すぐれていることが解った。
山岡 光明; 石川 真; 若林 利男
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
原子力発電を行う上で、放射性廃棄物を後世代に残さないことが社会に強く要請されている。本研究では、高放射性を有する使用済燃料中の超ウラン元素(TRU)を消滅するFBRの概念として (1)従来型FBR(2)超長寿命炉心を考え、核的特性からの成立性を検討した。従来型FBRの検討では特別な設計変更を行わずにTRUを装荷することを目的と、種々の装荷法の得失を比較検討した。超長寿命炉心の検討では、TRU燃料の核的特性を生かした炉心を検討し、プラント寿命中燃料交換を行わずに発電しながら大量のTRUを消滅できる炉心の核的特性からの可能性を明らかにした。
阿部 定好; 照沼 誠一; 岩下 強*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
FBRプラントの炉出力制御は制御棒によって行われるため、FBRプラントの運転自動化の推進においては、制御棒操作の完全自動化を実現することが重要となる。それを実現するためには、非線形な特性を有する臨界近接時等の炉出力制御にも対応する必要があり、「常陽」の炉出力制御の自動化の実現を目指し、ファジィ制御の導入を図るものとした。ファジィアルゴリズムは制御対象の特性に応じた制御規則を言語にて記述出来るため、非線形な特性を持つ対象の制御には特に有効なものとなる。これまでに、「常陽」運転訓練シミュレーションを用いて、ファジィ制御適用による炉出力制御系の機能検証試験を行い、良好な結果を得ることが出来た。本発表は、制御系の基本機能の概要と検証試験結果について、その内容を報告するものである。
高津戸 裕司; 照沼 誠一; 丸山 富美*
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles, ,
高速実験炉「常陽」では、高速増殖炉の運転信頼性向上に係わる研究開発の一環として、コンピュータ技術を活用した運転支援技術の開発を行っている。このなかの1システムである異常時運転支援システム(JOYCAT)は、多数の警報発報状況のもとでその異常原因を判定し、プラントの状況に応じて異常処置流れ図を選択して提供するとともに、主要機器の自動保護動作の監視(シーケンスモニタリング)を行うものである。この異常診断手法はすべてのプラントに適用できるものであるが、診断に使用するデータベースはFBR特有のものである。今回の発表ではこのデータベースを中心に本システムの支援機能および「常陽」への適用について発表する。
鵜飼 重治; 野村 茂雄; 鹿倉 栄; 桂川 正巳
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR '91), ,
日米共同でEBR-IIで実施している破損燃料継続照射(RBCB)試験の成果と現状を述べたものである。PhaseIでは14試験を実施し,破損燃料ピン挙動は燃料Na反応に支配され,安定な照射挙動をとることが確認された。またカバーガス(CG)信号や遅発中性子(DN)信号により破損の検知が十分行えることが示された。一次冷却材の汚染も問題にならない程度であった。PhaseII試験は1987年により開始し、最初の試験である破損燃料の温度評価試験により、照射初期においては破損燃料の中心温度は健全ピンより低下することが示された。
若林 利男; 大久保 良幸; 山下 芳興
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR '91), ,
将来のFBR燃料として新型燃料(金属、窒化物、炭化物)を取り上げ、それらを用いた場合の炉心特性について評価した。窒化物燃料については、ナトリウムボイド反応度及び燃焼反応度低減による安全性の向上に視点を置いた炉心概念の検討を行った。窒化物燃料のナトリウムボイド反応度低減には、炉心高さの低減と軸非均質化が効果的であることがわかった。窒化物燃料炉心は、酸化物燃料炉心と同等以上の性能を維持しつつ、ナトリウムボイド反応度を低減でき、安全性向上を図った炉心設計が可能であることが示された。
朝倉 文雄; 溝尾 宣辰
Proceedings of International Conference on Fast Reactors and Related Fuel Cycles (FR '91), ,
高速実験炉「常陽」は、昭和52年の初臨界以来平成3年6月までの14年間の運転を通して、運転・保守・試験の基本的データの蓄積、燃料・材料、新技術の開発等高速炉の実用化に必要な技術の開発・実証に計画的に取り組んできた。「常陽」の運転時間は、約45,000時間に達し、炉心燃料並びに特殊燃料合わせて約47,000本の燃料ピンが照射され、炉心燃料最高燃焼度も約71,000MWd/tを達成している。この間燃料ピンの破損は1本もなく、重大なトラブル等の経験もなく、順調に運転が継続されている。「常陽」において、運転中の炉心特性試験に加えて、自然循環による崩壊熱除去能力の確認、フィードバック反応度測定試験、模擬FPソースを用いた破損燃料検出系の校正等を実施している。